九弓の民

「ザ・ナイン・ボウズ」

九弓の蛮族は、異国人を指していました。

それは単なる異国人というだけでなく、「外敵」という意味合いを持っていました。

まさにエジプトに弓引く者たちだったのです。

彼らは、しばしば後手に縛られた捕虜の姿で表されました。


シリアびとや、ヌビアびとなどが筆頭格でした。

では、シリアやヌビアに、古王国時代までのエジプト王国が進出してきて、支配下に置かれた痕跡があるのかというと、シリアやヌビアは、エジプト王国の一部ではありませんでした。


上下エジプト王国のノモスは、ナイルに張り付いていたのです。


ではなぜ、歴代の王たちは、九弓の蛮族を成敗する祭祀を行っていたのでしょうか。


外敵の侵入を阻み、退けたからでしょうか?


それにしては捕虜の数が多すぎます。


もしかして、九弓の蛮族は、エジプトによって、追いやられたのではないでしょうか。


下エジプトには、もともと多数の部族が点在していたが、上エジプトのノモス連合が下エジプトを占領した。これが上下エジプト統一の真相ではないかと。


だから、今となっては分からない部族がいるのです。シリアびとは、「北方人」と呼ばれていて、北東に移動したため、そのまま北方人として認識されたのです。


だから、後にヒクソスが、残忍な侵入を繰り返したのでしょう。ヒクソスからしてみれば、父祖の地を奪った憎き蛮族は、エジプトの方だったのですから。


下エジプトという統一体があったというのが、私にはどうも信じられないのです。




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