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サーモグラフィー調査

とある証拠を探すのに1年もかかってしまった。




さて、クフ王の大ピラミッドを赤外線サーモグラフィーで調査したところ、

その一部に異常な高温が見られたそうだ。

東側の地表に近い石灰岩ブロックだそうだ。

報道写真からはごく一部しか垣間見ることはできないが、なんとなく

「それは実験チームのライトの熱ではないのか?」

という気がしてしまった。

まさかとは思うが。



宇宙線による透視実験には期待したいが、

赤外線サーモグラフィーで何がわかるのかは私にはよく理解できない。

大ピラミッドの中に階段ピラミッドが入っていることと、

マスタバのように各段が碁盤のように区切られていて、

中が石や砂で埋められているといったことが推測できるかもしれない。



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旧メンフィスの位置

現在プタハ神殿があるあたりのメンフィス(「新」メンフィスとします)は、新王国時代の遺跡で、ピラミッド時代にはそこにありませんでした。

では古メンフィスはどこか。これが分かってないんです。ジェフリーという人はもう少し北のアブシール辺りだと言ってます。

レーナーの『ピラミッド大百科』も古拙時代のメンフィスを疑問符つきで示していますが、あれはないですね。違ってます。

まず古王国時代のナイル川は今より西側を流れていたというのは知られています。古メンフィスはナイル川より西側ですから、旧ナイルよりさらに西です。


このとき、氾濫原について考えたらいいんです。旧ナイル川の正確な場所は分からなくていい。街は必ず氾濫原より西側だから。

しかも、古メンフィスは、氾濫原に隣接してます。少なくとも船着場がありましたよ。


まず、西境を確定するんです。これはピラミッドの河岸神殿を繋いでいけばわかります。そのあと、近い等高線を繋ぎます。

氾濫の水量は毎年違います。でも、街は水没しない場所にあります。つまり最大水量の氾濫原のすぐそばです。

なぜなら水が必要だからです。そして、恐らく溜池がありました。じゃないと氾濫期ではない期間に水不足になりますから。

多分ピラミッドの建ってる台地と同じ場所です。ナイル川の西側の砂漠がネクロポリスだとか日が沈む方角とか言われてますが、関係ないです。そっちに首都があっただけです。

西側はナイル川が削ったため、高台になっていて、古王国時代には氾濫の影響を受けず、かつナイルに近かったんです。

私は古メンフィスの場所だいたいわかりました。


「メル」に「昇る」の意味はない

独自研究ですが、ヒエログリフ辞典というのは5種類くらいしかなくてですね、どれを見てもピラミッドの形の決定詞がつく単語「メル」には「昇る」という意味は、ないんです。

その代わり、階段ピラミッドみたいな形の決定詞がつく「アル」には、「昇る」という意味があります。

多分ですが、同じピラミッドを示すときに使われた決定詞なので混同されたのではないでしょうか。

そして、ある事実が。「アル」に「昇る」という意味があるの、当然なんです。

だってそれは「階段」ていう名詞を動詞として使ってるから。

「アル」の決定詞は、階段ピラミッドではなく、「階段」を意味してたんです。

ますます「メル」に「昇る」という意味なんかない、ということです。







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ピラミッドテキスト その3

古代エジプト語は、今ですと珍しいVSO型の言語でした。

つまり、動詞、主語、目的語、の語順です。この基本的な語順は、めったに変わらないという、語順に関しては厳格さを持っていた言語です。

ところが、ピラミッドテキストは、所謂「供養文」ですから、王が文のアタマに来たりします。

で、迷うのが、一番アタマにオシリス神、次にウナス王など王のカルトゥーシュがあったりする箇所です。

この神の名と王の名は、どちらも、当然ながら名詞です。


「オシリスたるウナスよ」

のように訳されます。つまり、呼びかけだ、と。
ただ、間には何も言葉が入ってないんです。

「たる」に相当する部分が無い。


「オシリス・ウナスよ」のように逃げた訳もありますが、翻訳は意味が伝わらなくては、それこそ意味がないのです。

それは、古代の言葉であっても、それが言語だからです。

誰かから誰かに伝えるコミュニケーションの手段だからです。


もし、供養文だとすると、たいてい主語に相当するのは王で、王がオシリスに貢納します。

すると、「オシリス」までが呼びかけで、「ウナス王」からが主文かもしれません。なにせ、切れ目がわかんないんですよヒエログリフは。

オシリス様、ウナス王は与えます。あれやこれやを。

これが、割と一般的な供養文の定型なんですね。
「オシリスたるウナスよ」

にすると、動詞の次に主語相当のものがこないとおかしいわけです。

でも、神に与えるのが王じゃないとすると、誰が誰に与えてるかわからないんです。

誰かがオシリスたる王に与えてるなら、その誰かを主語にしないと。

やはり、貢納する主体は王であり、オシリスと王が一体化してるというのは、違うと思うんです。

ピラミッドテキスト 2

ピラミッドテキストの訳は、見ればみるほどチンプンカンプンで、

全く意味がとれません。

たとえば、ウナス王の通路西壁の最後のほうにあるものは、

塚本明廣氏の邦訳によれば、こうです。


「王はネイトの子たるソベクとして出現し,王はその口で喰らい」


よくわかりません。ソベクはセベクとも呼ばれるワニ頭の神です。

王がワニの頭をしたソベク神になるという前提で訳されています。

しかし、王もオシリスになったり、ソベクになったり大変です。



私の訳だと、こうなるのです。

「ネイト神の息子ソベク神様、ウナス王をその御口でお食べにならないでください」



その次の行は、こうです。


「王は放尿し,王はその性器で番う。王は子種の主である」


どうも、はしたない。



私は、こう訳します。

「ウナス王は排泄をいたしますし、性交をいたしますが、その性器で自慰はいたしません」




さらに、その次の行は、このように訳されています。

「妻らをその夫らから奪う,王が望む時,彼の意のままに」

おやおや、ずいぶんとひどい王様です。

死して暴虐のかぎりをつくすのでしょうか。

しかし、オシリスになっているのならば、男性器は失われているはず。

だからソベクとなって他人の妻を奪うのでしょうか?




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ピラミッドテキスト

ウナス王のピラミッドテキストの中に、

同じようなフレーズの繰り返しがあり、

とくにオシリスが出てくるあたりで、

「オシリスたるウナスよ」

のように訳されていることに関し、

少々引っかかりを感じているんです。



ヒエログリフ的には、王座に目という組み合わせで「オシリス」が表され、

その下にカルトゥーシュに囲まれたウナスの名があります。


つまり、

オシリス ウナス

とあるだけ。


「オシリスたるウナス」
となっているが、


「オシリスよ、ウナスは」

かもしれない、と考えるのです。


なぜなら、亡き王がオシリス神となったなら、なぜ古きウナスの名で呼ぶ必要がありましょう。


また、オシリスとなったなら、なぜ色々と捧げ物をして、冥界の旅の安全を祈る必要がありましょう。


オシリスよ、ウナス王は捧げます。

のほうが、わかりやすいのですが。



で、オシリスたるウナス王に、「ホルスの目」を受け取れという訳がありますが、


おかしくないですか?

なぜ、オシリスにホルスの目をあげるのでしょう。


ホルスの目は、ホルスに返さねば。


セトに奪われた目は、ホルスに返すのが筋でしょう。


例えば、

オシリスよ、ウナス王にホルスの目をお与えください


なら意味が通るんです。

代わりに捧げ物をします、という。


ただ、文法的には、それもおかしいような。


オシリス

ウナス

与える(捧げる)

傷つけられた



ホルス

この順番なんです。


オシリスよ、ウナス王は、ホルスに傷つけられた彼の目を捧げます


だったらどうでしょう。

一応、ホルスの目はホルスに返りますから。


ピラミッドテキストの訳は、どうもチンプンカンプンで、何を言ってるかわかりません。


私は、ちゃんと意味が通るようなことが書いてあると信じています。





ピラミッドと太陽神信仰

ピラミッドと太陽神ラーは関係あるのか無いのかということなら、関係あるんです。

でも、太陽神ラー信仰だけかと言われればそうじゃない。

ピラミッドはたぶん、というか確実に太陽神ラーに見せようとしています。だからデカい。

じゅあ、太陽神信仰のためにだけかといえばそうじゃない。

例えば内部構造はオシリス神との関係が否めない。

四角錐がべンべン石の形だということは随分言われていますし、裏付けるような図もありますが、私はまだそう思いきれません。


星辰信仰の星派と太陽神信仰の太陽派の争いがあった、とは全く考えられません。

ちなみに『オリオンミステリー』はフィクションだと思います。

時々の王には贔屓の神がおり、ときには嫌われ役のセトであったりもしています。

ピラミッド複合体は、信仰統合体ではないのか、と考えたりします。

そのうえで、四角錐の形の信仰的由来と、ピラミッドの信仰的機能について考えています。



ハピ その2

最古のピラミッド・テキストである

ウナス王(第五王朝)のピラミッド・テキスト。


その長い呪文の最後には、ハピが登場します。

ハピは、ヒヒの姿をしており、昇天する王の前に現れるヒヒの姿の門番です。



その呪文。

北に向かう通路に書かれています。



321章で終わる全文のうち、320章。

全ての儀式が終わると、

王は北の空の星になるために昇天するのです。



それが、ほとんどの場合で北側にある

ピラミッドの入口の意味でしょう。




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ハピ

ヒエログリフに、こういうのがあります。

Aa5.gif

「ハピ」です。

意味は「北」です。




さて、このヒエログリフに似たものがピラミッドにはあります。


kufu1.jpg



これは、クフ王のピラミッドの、正規の入口の上にあるものです。



その方角は?



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はじめに言葉ありき

ヒエログリフでピラミッドを表すと、三角形の下に長い四角形の台座のようなものがついています。

私は、これを二つのヒエログリフが合わさったものと考えています。


三角形はシリウス、つまりソプデトです。

長四角は「地上」を表します。

つまり、「地上のソプデト」となります。



ヒエログリフが合わさって文字をつくる例は他にいくつもあります。


例えば「丘」と「太陽」とが合わさって「地平線」となったりします。丘の間から出てくる日の出直後の姿です。


地上のシリウス、とは何でしょうか。


ヒライアカルライジングまたはその前、太陽とともに地平線に現れたシリウスは、太陽の明るさによって消えてしまいます。


全天でもっとも明るい星も、太陽にはかないません。


シリウスは、増水期の前触れとともに、天に上ることなく、地上付近で消えてしまうのです。


そのこととピラミッドは関係があるのではないか、と考えています。


なお、私はオリオンの三つ星と三大ピラミッドの形が重なるとか、大ピラミッドの通気口が北極星を指していたといった説は信じていないし、影響されていません。

星派と太陽派の対立なども信じていません。

スフィンクスが一万二千年前にできたとも考えていません。



言葉を地上に現わし、神に語りかけたのではなかったか、


そう考えてみました。



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