控えの間、に非ず その2

控えの間は、三枚の可動式石板による遮蔽室と考えられていました。

左右の壁の上部には、窪みがあります。丸い石柱が横に渡され、そこを、石板を吊すロープが通っていたのだろうと考えられていました。

左右の壁には、縦にガードレールがあり、実際に一枚の石板も残っていたことから、それを疑う人も少なかったようです。

しかし、それならそれで、よくよく観察してみることが考古学だと思うのですね。左右の壁の上部にある窪み、



「片方にしかない」


のですよ。


丸い円柱など渡すことはできません。



その窪み、半円形なんですね。石の壁が半円形に窪んでいる。


それ、どこかで見ました。正規の入口の上にある、まぐさ石の下の石です。


あれ、ワイズマン仮説では、「丸太てこを使った跡」ということになってます。


壁の片方にしか半円形の窪みが無かったのは、てこを使った跡だからです。


では、てこを使って何をしたか。



石板を上下させたんです。



数枚。




「ではやはり遮蔽したのではないか」


と考えられてしまいそうですが、遮蔽するならば、もっと上のほうに支点があるべきでしょう。


石板は、床には到達せず、半端なところを上下しました。



ここまでで分かった方はなかなかの推理力です。


あれ、摩擦力を使った


「ブレーキ」


だったんです。



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